常設展示 サイエンスプロムナード | 広報活動

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❶ 氷の結晶の代わりにIceCubeの検出器DOMが隠れていたね!
IceCube実験では、5160個のDOMと呼ばれる球型の光検出器を南極点の氷河下に埋設し、氷の中を通過したニュートリノが氷と反応して生成した荷電粒子が出す「チェレンコフ光」を検出しています。(詳しくは、「DOM光検出器」を見てね!)

❷ IceCubeの「10」のロゴが、「8」になっちゃってる!
「10」は、IceCube実験開始10周年のロゴです。IceCubeが2011年に完成し、全ての検出器で観測を始めて2021年でちょうど10年になりました。以降、世界初の高エネルギーのニュートリノの検出に成功したり(2013年発表)、いままで謎だったニュートリノの放射源天体を発見したり(2018年発表)、たくさんの成果を上げてきています。(詳しくは、ニュースリリースで)
   © IceCube Collaboration

❸ 国旗の代わりに看板になってるね!
南極点には、観光用の南極点ポールと、正確な南極点(中心)に立てる標識があります。ポールの周りには南極条約にサインした国の国旗が立っています。日本の国旗もあります。南極の氷河は動いているので、毎年南極点は測定しなおされ、標識と看板は立て直されます。標識は新しいデザインのものが毎年作られています。(詳しくは、「南極点の2つの標識」で)

❹ ペンギンがホッキョクグマになってる!
シロクマは南極には生息していませんが、南極に複数の種類のペンギンがいます。 正確には南極点付近ではなく、湾岸沿いに生息しています。その中の1種の「ジェンツー」ペンギンは目の周りの白い模様が特徴です。2026年に建設が計画されている次世代IceCubeの「ジェンツー」はジェネレーション2(次世代)とこのジェンツーペンギンにかけて、名づけられました。

❺ T-シャツを着てアイスを食べてるね!
南極は11月~2月の夏の季節でもマイナス40度しかない、とても寒いところです。IceCubeで働く人はまっかな防寒服を来て屋外で作業をします。でも、たまにTシャツでピクニックをしてアイスクリームを食べちゃう人もいますよ!
ICEHAPニュースNo.9の表紙で確認!)

❻ IceCube制御室の脚がない!
氷の下に埋設された5160個のDOM検出器とケーブルでつながっているIceCube制御室(ICL)は、雪に埋まらないように高床式になっています。 ICLは、検出されたニュートリノのデータを受信したり、電力を供給したりします。ここで集められたデータはサテライトでアメリカにあるIceCubeの本部に送られ、世界中にいるIceCubeのメンバーが使用できるように準備されます。

   © IceCube Collaboration

❼ 南極にアジサイ?
通年氷点下の南極にはもちろんアジサイなどの植物は生えませんが、IceCubeが検出したニュートリノ事象には、「Hydrangea(あじさい)」という名前のついたものがあります。千葉大学グループの解析の結果発見されました。この「あじさい」ニュートリノからは6PeVというとても高いエネルギーが確認されました。
(「あじさい」ニュートリノについてのプレスリリースはこちら)


      「あじさい」ニュートリノ © IceCube Collaboration

❽ ニュートリノ...じゃなくて「ひっぐすたん」に!
IceCubeで検出されているのは、ニュートリノという素粒子です。 宇宙から飛来して、南極の氷河を通過するニュートリノを捕まえています。ヒッグスは、別の種類の素粒子です。(ニュートリノの捕まえ方はこちらを。 素粒子の種類については、こちらを!)

❾ D-EggのPMTが消えている!
千葉大学グループが開発した新型のD-Eggには、光電子増倍管が上下に1つずつ内蔵されています。 DOM検出器には下向きに1つついていますが、2つつけることにより、ニュートリノをよりキャッチしやすくなっています。光電子増倍管は、静岡の浜松ホトニクス社で作られています。
(詳しくは、「D-Egg光検出器」を見てね!)

❿ ニュートリノのそっくりさん、反ニュートリノ!
ニュートリノを含む素粒子には、重さはまったく同じなのに、物理的な性質(電気など)が正反対な「反素粒子」が存在します。ニュートリノにも「反ニュートリノ」が存在することが分かっていますが、ニュートリノは電気を持たないので、他の素粒子に比べてその違いが分かりにくく、特に宇宙から飛来したニュートリノの見分けは特に難しいのです。「アイスキューブまちがいさがし」では、皆さんに「ちがい」を見つけてもらえるように、特別に色を変えて分かりやすくしてあります!