X▲▲▲@ICEHAP1International Center for Hadron Astrophysics 発行:2023年3月1日/発行人:吉田 滋・石原 安野/編集:高橋 恵(ICEHAP)・石川 順一/デザイン:荒木 未来 © ICEHAP. All Rights Reserved. 本誌掲載の写真・図版・記事等の無断複写・転載を禁じます。©Katsuaki Asano, ICRRアイスキューブ実験のエンジニア達© Kurt Studt, IceCube/NSF氷河の表面付近に穴をあけるために使われるにんじん型のドリルヘッドとこのドリルヘッドであけた40mの穴。© Kurt Studt, IceCube/NSFさて、いよいよ来シーズン千葉大学で作った約300台のD-Eggが南極点に到着する予定です。IceCubeアップグレードではD-Eggを含む約700台の新しい光検出器を様々な較正装置と一緒に埋設することで、IceCube検出器の高感度化を進めます。この号でフィーチャーされているマルチメッセンジャー宇宙物理学研究を加速的に発展させる文科省科研費・学術変革(A)の提案が採択され、2023年度より発足しました。ニュートリノ・重力波・可視近赤外・X線・ガンマ線の観測チームから構成される計画研究A班と、検出器技術開発を行うB班、理論研究を進めるC班が、互いに協力しあって学際的研究を推進します。研究者コミュニティや分野の違いを乗り越え、新たな分野のパイオニアとなる研究成果を出すことを目指します。このために、各計画研究班に研究費を支給するだけでなく、サマースクールや初心者向けのワークショップの開催をとおして、幅広い宇宙観測研究手法に精通することを重視しています。詳しくはホームページhttps://multimessenger.jp/をご覧ください。領域代表(ハドロン宇宙国際研究センター長) 吉田滋Facebook▲▲▲www.facebook.com/ICEHAP.Chiba.UnivInstagram▲▲▲@icecubechibaYukiho KobayashiApr. 2024 no. 13Susumu InoueICEHAPニュース・バックナンバーこれまでに発行されたニュースレターは、当センターHPにてご覧いただけます。▶▶▶SNSやっています2011年にIceCubeの建設が終了して以来、13年ぶりの建設準備です。長い冬眠からたたき起こされたドリルや発電機など、13年ぶりに取り出された機材で必要となる部品交換やメンテナンスなどが行われています。小林志鳳2023年11月に特任研究員として着任しました。幼い頃から宇宙のダイナミックさに魅了され、現在は宇宙の高エネルギー現象に興味を持って研究をしています。前職までは地上の大気チェレンコフ望遠鏡を用いて、高エネルギー天体のガンマ線観測に取り組んできました。特にCTA大口径望遠鏡初号機の検出器較正に貢献し、博士論文では新星と呼ばれる連星系の爆発現象の観測データを解析して、そのガンマ線放射の仕組みを議論しました。この度ICEHAPに迎えていただき、次はどんな面白い天体を研究できるだろうかとわくわくしています。今はIceCube Upgradeを用いて超新星爆発のような突発天体からのニュートリノを探索することを目指しており、そのための検出器応答シミュレーションやデータ解析手法の改善に取り組んでいます。皆様と一緒に研究できるのがとても楽しみです。どうぞよろしくお願いします。井上 進2023年11月より、特任研究員としてお世話になっています。専門は理論宇宙物理学ですが、観測にも頻繁に携わっており、特に宇宙線・ガンマ線・ニュートリノなどが関与する高エネルギー宇宙現象、およびそれらと銀河・銀河団など宇宙大規模構造との相互関係に興味があります。2018年には、ブレーザーTXS0506+056のマルチメッセンジャー(MM)観測において、ガンマ線観測と理論解釈で貢献し、ICEHAPの皆さんとともに文科省での合同記者発表にも参加させて頂きました。最近はNGC1068などのセイファート活動銀河核からのMM放射や、天の川銀河における宇宙線起源の大域的なMM放射の理論研究を進めています。今後は、超新星や潮汐破壊現象などの突発天体についても、理論・観測双方で貢献したいと考えているので、皆さんと楽しく議論・共同研究できれば、と思います。どうかよろしくお願いします。千葉大学 ハドロン宇宙国際研究センターInternational Center for Hadron Astrophysics, Chiba University〒263-8522 千葉市稲毛区弥生町1-33URL http://www.icehap.chiba-u.jpicehap@ml.chiba-u.jp学術変革(A) 「マルチメッセンジャー宇宙物理学: 静的な宇宙から躍動する宇宙へ」が発足しました。最近のIceCubeいよいよIceCubeのアップグレードに向けた準備が、アムンゼンスコット南極点基地で始まりました。コロナの影響で3年もの間、人の出入りが厳しく制限されていた南極点基地では検出器のメンテナンス等、最低限の研究活動のみが許されてきました。 しかし、今シーズンは穴掘りのエキスパートたちが南極点に到着し、2025年に始まるIceCubeアップグレードに向けた準備を開始しました。最近のセンター長ベテランのロックバンドの復活を楽しんでいると若いバンドにも行き着くyou tube の恩恵にあずかっています。CDも買おう。InformationInformationキックオフシンポジウムの様子0102NEW MEMBERS!新しい仲間が加わりました!
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