「三密」は銭湯に当てはまるのか、誰か教えてください(銭湯でぼ〜とするのが好きだったんですが)。International Center for Hadron Astrophysics, Chiba University千葉大学 ハドロン宇宙国際研究センター〒263-8522 千葉市稲毛区弥生町1-33発行:2021年2月1日/発行人:吉田 滋・石原 安野/編集:高橋 恵(ICEHAP)・石川 順一デザイン:荒木 未来 © ICEHAP. All Rights Reserved. 本誌掲載の写真・図版・記事等の無断複写・転載を禁じますicehap@ml.chiba-u.jpURL http://www.icehap.chiba-u.jpFacebook▲▲▲Twitter▲▲▲Instagram▲▲▲SNSやっていますwww.facebook.com/ICEHAP.Chiba.Univ@ICEHAP1@icecubechibaInformation吉田滋教授の著書「深宇宙ニュートリノの発見」が光文社新書より発売されました。松本特任准教授が本学先進学術賞に堀田准教授、優秀成果賞受賞InformationNEW MEMBERS!04010203最近のセンター長清水 信宏 Nobuhiro Shimizu最近のIceCube©IceCube Collaboration世界各国で活動しているIce Cubeのメンバーが一同に集まり、 毎年春と秋に行われているIceCubeコラボレーションミーティング。2019年の秋に千葉大学で行われたのを最後に、 世界的な新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受け、2020年の通常開催は取りやめになり、オンラインミーティングに移行して開催されています。約300名のメンバーがバーチャルに集まり、研究報告やワークショップなどを行いました。国内外での学会も、今年度は全て中止またはオンラインでの開催になっています。早くこの状況が終息し、安全に国内外で研究活動ができるようになることを心待ちにしています。ICEHAPセンター長・吉田滋教授の著書「深宇宙ニュートリノの発見」が光文社新書より発売されました。IceCubeニュートリノ大型検出器が2017年9月に南極で捉えたニュートリノにより、その放射源天体が初めて特定され、40億光年の彼方にある巨大なブラックホールをもつブレーザー天体がニュートリノとガンマ線を放出していることが研究の結果わかりました。その大発見の中心にいた一人である吉田教授が、世界初の超高エネルギー放射源天体という功績に至るまでの研究者としての半生をまとめたのがこの1冊です。山梨の観測施設に始まり、米国ユタ州の砂漠での実験、そして南極点のアイスキューブ実験。厳しい環境を渡り歩きながら、宇宙線研究に打ち込んできたこれまでの研究者人生は苦労と挫折の連続で、研究者としての信用を失うという危機にも直面します。大きな科学的発見の裏にある研究現場の実情と研究者らの努力と苦労を垣間見ることができ、ノンフィクションでありながら、まるでドラマのような内容です。それでいて、数多くの観測データも掲載され、実際の研究についても詳しく言及されており、物理学や実験に興味のある方には読み応えのある内容となっています。物理学を志す学生やニュートリノ研究に興味ある方にぜひ読んでいただきたい1冊です。2020年11月26日、プラズマ宇宙研究部門の松本洋介特任准教授が、独創的・萌芽的研究など高い研究能力を有する研究者を表彰する2020年度「千葉大学先進学術賞」を受賞しました。研究テーマ「プラズマ第一原理シミュレーションによる高エネルギー宇宙線加速の研究」2020年10月30日、プラズマ宇宙研究部門の堀田英之准教授が、「京」を中核とするHPCIシステム利用研究課題第7回成果報告会において、物理・素粒子・宇宙分野の課題「低質量星の熱対流と磁場活動の探査(課題番号:hp190070)」で、『HPCI利用研究課題優秀成果賞』を受賞しました。こんにちは。2020年11月から助教として着任しました清水信宏です。東京大学を卒業した後は、そのまま同大学の大学院に進学しBelle/Belle2実験に参加しました。修士課程ではBelle2検出器の最内部に設置されている崩壊点検出器の開発を、博士課程では電子・陽電子ビームによって大量につくられるタウ粒子の崩壊を精密測定して、弱い力のダイナミクスを研究しました。博士の学位を取得後は、大阪大学に移り、日本学術振興会博士研究員として3年、特任研究員として半年、J-PARC KOTO実験に参加しました。中性K中間子という粒子の稀な崩壊を通じて、新物理の探索をすることを目的としています。本当にものすごく稀な現象を相手にしているので、実際はバックグラウンドの理解が主なテーマとなります。特に、最近明らかになった(中性でなく)荷電K中間子が引き起こす、バックグラウンド事象の理解をするためのデータ取得やその解析を主導したり、(こちらはKOTO実験のメインテーマではないですが)ローレンツ不変性を破る別の崩壊の探索などを行ったりしてきました。そしてこの秋、新たな世界を探検するチャンスがやってきました。IceCube実験のターゲットとしている物理は、私がこれまで研究で取り扱ってきたどの粒子よりも、はるかに大きなエネルギーに関わるものです。ICEHAPへは、このエネルギーの高さが持つシステムの可能性に惹かれてやってきました。広大な宇宙のどこかに存在する、超高エネルギーニュートリノを作る起源の探索や、高エネルギーでしか現れない新物理現象の検証など、やりたいことがたくさん転がっています。新しい環境で精一杯の貢献を、そして何より、物理を楽しんでいきたいと思います。ICEHAPニュース・バックナンバーICEHAPのホームページが新しくなりましたこれまでに発行されたニュースレターは、当センターHPにてご覧いただけます。▶▶▶デザインも一新され、研究関連はもちろん、学生の方向けのページも多数追加されました。ICEHAPメンバーのプロフィールにも質問コーナーを設け、教授や研究員らの興味深い一面も。詳しくはコチラから。▶▶▶©IceCube CollaborationInternational Center for Hadron Astrophysics Feb. 2021 no. 11
元のページ ../index.html#6